最近はいろいろなテレビゲームやパソコン、スマホなど現代ではそういった電子機器の発達のおかげで楽しみも増えています。インターネットにつなぐだけで世界中の人々とも繋がることができ、とてもワクワクしますよね。しかし、そんななかで意識せず日常的にそういった電子機器の画面を見つめている時間が増えているのではないでしょうか。夢中になって画面を見ているだけで、気づいたらすぐ1時間が経っていた…という経験は少なからず経験したことがあると思います。もちろん、そういった機器は非常に便利なものであり仕事に必要であるなど生活に無くてはならないものとなっていますが、節度を持って付き合わないと目に負担をかけ、疲れ目の原因になることがあります。
今回はそんな誰しもに可能性がある目の疲れについてお話します。近年、パソコンやスマホの普及によりVDT症候群という目の異常が問題となっています。VDT症候群とはブルーライトなど電子機器の影響により目に何らかの支障がでてしまうという病気です。目の疲れはそれゆえに非常に身近ですが、実は目の疲れの原因は他にもあるのです。自らの行動だけでなく自然などの環境や先天性のものなど影響を受けるものは様々です。しかし、できるだけそのようなリスクを知って減らしていくことで症状を軽減させることは可能なのです。できるだけスッキリとした目でトラブルとは無縁の生活を送りたいですよね。
ここでは、そんな目の疲れの原因と、予防と対策におすすめのツボ押しやマッサージをご紹介していきます。今すぐできる対策も沢山ありますので、少しだけ意識してみるだけでも積み重ねるとかなり効果的ですよ!ぜひ御覧ください。
1.目の疲れの原因
まずは目の疲れを引き起こす原因をご紹介します。
【1-1.パソコンやスマホなど使い方による目の疲れ】
一番メジャーな原因として知られるのは長時間電子機器を眺めることによる疲れです。パソコンやスマホを休憩なしで眺め続けると、非常に目は疲労します。ブルーライトだけでなく、見るものとの距離が近いことや、姿勢が悪いことなども同時に影響して目の疲れを引き起こすのです。
【1-2.老眼・乱視・斜視など性質による目の疲れ】
目のもともとの性質により目の疲れが起きる場合もあります。例えば、老眼や乱視、斜視などです。これらに当てはまる人は通常よりも目の筋肉を多く使う傾向にあります。そのため少しの間でも目が疲れやすくなってしまうのです。また、それを矯正する眼鏡やコンタクトで疲れはある程度改善されますが、度が合っていない場合にはより一層目の疲れが起きやすくなります。
【1-3.乾燥・煙・花粉など環境による目の疲れ】
目を取り巻く環境によって目が疲れてしまうこともあります。例えばたばこの煙が多い環境や、花粉が多く舞っているような環境などです。こうした場合には極端に涙が出たり、目が充血することもあります。するとものが見えにくくなったり、目が重く感じてしまったりするのです。こういった場合には極力その場から離れるか換気するなどし、ある程度の湿度を保つようにすることをおすすめします。
2.目の疲れを予防するストレッチ
それではここから、目の疲れを「予防」する運動をご紹介していきます。目の疲れは何といっても悪化させないことが一番です。目をこまめに休憩させると同時に、簡単に出来る目の疲れ予防ストレッチをご紹介します!
【2-1.目の筋肉ほぐし運動】
この運動は目を上下左右にゆっくり動かして、まんべんなく目の筋肉を使いながらほぐしていく運動です。所要時間はおよそ3分。手順は以下の通りです。
- 両目をしっかり開けてまっすぐ正面を見ます
- 両目の視線をおでこ(上方向)にうつし、3秒キープ
- ゆっくりと視線を正面に戻します
- 両目の視線を右眉毛(斜め右上)にうつし、3秒キープ
- ゆっくりと視線を正面に戻します
- 両目の視線を右耳(右方向)にうつし、3秒キープ
- ゆっくりと視線を正面に戻します
- 両目の視線を右ほほ(右下方向)にうつし、3秒キープ
- ゆっくりと視線を正面に戻します
- 両目の視線を顎(下方向)にうつし、3秒キープ
- ゆっくりと視線を正面に戻します
- これで右半分が終了です。同じように左半分も行います。
この運動は固まってしまった目の特定の筋肉をほぐしながら、他の筋肉もまんべんなく使うストレッチです。簡単にいうと、時計回りにいろいろな方向を見るだけのお手軽な内容になっています。急いで目を動かすと気持ち悪くなってしまう可能性がありますので、あくまでゆっくりと目を動かして行うのがポイントです。またこの順番で行わなくても、近い場所を見続けた後は遠いところを見る、などといった目の運動だけでも目の疲れには効果的です。
【2-2.目の血行改善運動】
続いては目の疲れの原因ともなる「血行不良」を改善するストレッチです。目の周りの筋肉がこってしまうと、目全体が血行不良を起こしてしまいます。もし少しでも目の疲れを感じた場合は是非、この運動で改善することをおすすめします。所要時間は3分程度なので手軽に出来ます。手順は以下の通りです。
- 両目をしっかり開けてまっすぐ正面を見ます
- 視線を上に向け、そこから時計回りにグルっと視線を回します
- 元の位置に視線を戻します
- 次は反時計回りに視線をグルっと回します
- ①~④を3セット程度行います
- 鼻筋を見つめるようにより目を3秒ほどキープ
- 目の力を抜いて終了
このストレッチのポイントはゆっくりと気持ち悪くならない程度に目線を回すことです。
【2-3.涙のうるおい促進運動】
最後はドライアイ気味の方におすすめのストレッチです。この運動をすることで目の筋肉がほぐれる他、分泌が偏っている涙がまんべんなく瞳を覆ってくれる効果もあります。所要時間は約3分、手順は以下の通りです。
- 軽く何回か瞬きをする
- 左右交互にゆっくりウインクを10~20回繰り返す
- スピードを速めてウインクを10~20回繰り返す
- ギュっと強く目をつむるのを意識してウインクを10~20回繰り返す
- 両目をぎゅっと閉じてぱっと開く動きを5回繰り返して終了
ウインクと瞬きをすることで目の表面に涙がいきわたり、まんべんなく潤った瞳を保つことが出来ます。時間のない人や、仕事中などに行う人はこれを簡略化して簡単な瞬き運動だけでも効果が得られる場合があります。是非スキマ時間で実践してみて下さいね。
3.目の疲れを予防するツボ
続いては、目の疲れを予防するのに効果的なツボをご紹介していきます。ツボは場所によって効果のある場所も、効果そのものも異なります。是非ご自身に合ったツボを見つけて実践してみて下さい。
【3-1.攅竹(さんちく)】
攅竹は目の筋肉のこり改善だけでなく、額の筋肉のほぐしにも効果があります。疲れ目が発症していないときでも、攅竹のツボ押しをすることで目の周りの血行が改善され、疲れ目を発生しにくくしてくれるとされています。
攅竹の場所:両方の眉頭
攅竹のツボ押し方法:
- 攅竹に親指の腹を当て、5秒ほどかけてゆっくり圧をかける
- そのまま眉尻に向かって押しながら指を移動させる
- 1.~2.を3~5回繰り返して終了
あまり押しすぎると頭痛が発生してしまうこともありますので、強さは痛すぎない程度に調節しながら行うのがポイントです!
【3-2.天柱(てんちゅう)】
天柱は目だけでなく首のこりにも効果のあるツボです。首がこってしまうと、あっという間に目の疲れも悪化してしまいます。それを防ぐためにも、首にも効果的なツボ押しをあらかじめ行うのはおすすめです。
天柱の場所:首筋のやや外側、うなじに位置するくぼみ
天柱のツボ押し方法:
- 天柱に親指の腹を当て、5秒ほどかけてゆっくり圧をかける
- 圧をかけながら体を前後にゆっくり動かす
- 1.~2.を気持ちいいと感じるまで行う
ツボを押しながら体を動かすことによって、よりマッサージ効果が高まります。ただしこちらもやり過ぎには注意です。
【3-3.風池(ふうち)】
風池も天柱と同様に首や肩の凝りにも効果があるとされるツボの一つです。天柱と風池をセットでツボ押しすることによってより一層目の疲れ予防効果が期待できます。
風池の場所:首の後ろ生え際部分にある2本の筋上
風池のツボ押し方法:
- 椅子に座り、両手を頭の後ろで組む
- 両方の親指の腹で風池を確認
- 椅子の背もたれに体重をかけ、その重みで風池を押していく
- 元の位置に椅子を戻す
- 3.~4.を気持ちいいと感じるまで繰り返す
自分の体重で風池を押すことによってより少ない力で効果的にツボを刺激することができます。なお、天柱をこの方法でツボ押しするのも問題ありません。椅子に座りながらできるので、非常に簡単でおすすめです。
4.目の疲れが出た時におすすめのマッサージ
ここからは、目の疲れを感じた後におすすめのマッサージをご紹介していきます。どれも空いた時間で実践可能なので意識して実践してみて下さい。
【4-1.休憩時間にできるマッサージ】
このマッサージは目の血行をよくすると同時に筋肉をほぐしていくマッサージです。長時間の作業などで目の疲れを感じた時におすすめです。所要時間は約1分、手順は以下の通りです。
- 目をつむり、両てのひらでまぶたを包む
- 目がじんわり温まってくるのを確認
- 目を閉じたまま指で目の周りを時計回りにやさしくタッチ
- 一周したら反時計回りで同様にタッチ
目の筋肉は小さく、繊細なので強いマッサージは逆効果になってしまいます。そのため、やさしく周囲のタッチを繰り返す程度で十分効果が実感できます。このとき、眼球を押してしまわないように気を付けるのがポイントです。
【4-2.肩もほぐれるマッサージ】
腕を上げることで目・頭に加え肩回りのこりも解消されるマッサージです。ここでは後程詳しくご説明する太陽(たいよう)というツボを押しながら肩のエクササイズも同時に行います。所要時間は3分、手順は以下の通りです。
- こめかみ部分にあるくぼみ(太陽)を親指の腹で確認
- 肘を体の外側に開くことを意識して太陽を5秒ほどかけてツボ押し
- 首と両肩の中心に位置する肩のくぼみ(肩井)を親指の腹で確認
- 5秒ほどかけて3.のツボを指圧
- 2.~4.を3回ほど繰り返す
- 最後に肩をぐるぐると回して終了
肩を大きく動かすのがポイントです。さらにマッサージを行うときには姿勢を正し、胸を張って行うとより効果がアップするとされています。
5.目の疲れが出た時におすすめのツボ
目の疲れに効果抜群のツボをご紹介していきます。ここでご紹介するツボは目のこりやすい筋肉をほぐす効果が高い上、涙の分泌も促進するツボです。ツボ自体も見つけやすく、ツボ押しが簡単なのでおすすめです。
【5-1.太陽(たいよう)】
このツボは頭痛が起きた時などに自然と押してしまうツボです。目だけでなく頭の血行促進にも効果があるとされています。
太陽の場所:こめかみのくぼんでいるところ
太陽のツボ押し方法:
- 親指の腹で太陽の位置を確認
- 5秒ほどかけてぐっと圧をかける
- ゆっくり親指を離す
- 人差し指で太陽を、5回転程円を描くように押しまわす。
- 2.~4.を3セット程度繰り返して終了
これを行うことで頭がすっきりするという効果を実感する方も少なくありません。気持ちいいと感じるまで行いましょう。
【5-2.承泣(しょうきゅう)】
目の疲れの諸症状に効果があるとされているのがこの承泣です。なんとなく目が重い、疲れていると感じた時にはここのツボ押しがおすすめです。
承泣の場所:目の中央すぐ下
承泣のツボ押し方法:
- 人差し指の腹で承泣の位置を確認
- かるく押すのを10回程度繰り返して終了
承泣は非常に柔らかく、眼球にも近いため深く押しすぎることは禁物です。あくまで軽くタップするような感覚でほぐしていきましょう。
【5-3.晴明(せいめい)】
目が疲れた時に何となく押してしまうのがこの晴明です。ツボとしては一番一般的で、涙の分泌や血行促進、筋肉ほぐしなどあらゆる効果が期待できるツボです。
晴明の場所:両方の目頭、骨がくぼんでいるところ
晴明のツボ押し方法:
- 両手の人差し指で晴明の位置を確認
- 鼻筋の両側から押し込むようにして3秒キープ
- 手を離して目を見開く
- 2.~3.を3セット程度繰り返す
このときにおいても、目を押してしまわないようにするのがポイントです。
6.目の疲れはマッサージやツボ押しで改善できる!
このように、目のツボ押しやマッサージは多種多様です。是非自分でやりやすいと思うツボ押しやマッサージを実践してみて下さい!
目の疲れは悪化するほどこうしたマッサージの効果が出にくく、症状が改善しにくくなってしまうという特徴があります。そのため、何よりも日々の生活の中での目の休憩、睡眠などを大切にすることがポイントです。
また、あまりに悪化してしまった場合には自分で無理やり治そうとせず、眼科に行くことをおすすめします。